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2016.05.01

げにまっこと土佐弁やき~

「おまん、ジャガイモち、これっぱーこんまいが~を生やいちょったち、
芋がめっそふと~ならんきね~。
苗がことーてしまうき3本ばあ残いちょいてぬいちょきや~。
おらんくはとうに抜いてしもーちゅ~。」

高知県中西部に位置するここ中土佐町。
カツオの一本釣りで有名なこの町は、今でも昔の言葉が生きるまち。
まるで日本昔ばなしの世界に飛び込んだよう。

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話す口元に全神経を集中しなければ聞き逃してしまうほどなのです。
「中土佐町の女性ち言葉が荒いろ?」と、
移住してきた私たち家族を心配してくれるけれど、私にはとっても温かい。
朝、畑に向かおうと家をでると、
「行きゆ~かね~」
帰り道には、
「もんたかね~」(帰ってきたかね)
夕飯時には、
「食べたかね~」
会う人会う人の温かさに触れるたびに心がぽわーっとなるのです。
繋がっているな~って思うのです。

青く広がる太平洋、静かに澄んだ四万十川、キツツキと鶯の大合唱、
夜には一寸先も見えない深い闇。。。
こんな場所で黙々と畑しごとをし、
育てた野菜をとって食べお風呂に入って布団にもぐる。
生きてるな~、と感じずにはいられません。

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中土佐町に移住して丸一年。
ていねいに生きること、おいしい野菜をつくることに
ゆっくり向き合いたいと思う今日この頃でした。

あ、ちなみに冒頭の言葉は、
「あんた、ジャガイモはこんなに細いの生やしておいたって芋が大きくならないからね。
苗が弱ってしまうから茎を3本くらい残して抜いておきなさい。
おらのところはもうとっくに抜いてしまったよ」
・・・・ジャガイモの芽かきについてでした。
この程度はなんてことない土佐弁5級レベル。
お酒が入ると「えっ?もう一度、えっ?。。。泣」の連発です。(笑)

2016年の挑戦者のみなさん

challenger

北川美帆

北川美帆(きたかわみほ)
高知県 中土佐町

1976年 神奈川県生まれ。15年間、国際線のキャビンアテンダントとして勤務した後、「自然の中で感じる豊かさを自分の豊かさとして生きたい」という思いが生まれる。2年間の研修を経て、2015年、研修時代に知り合った夫とともに高知県で就農。農業のテーマは、子供たちと母親世代の食育。生命力に溢れるお米や野菜を食卓に届けること。また、畑や自然の中で行う様々な体験型イベントも展開していきたいと考えている。

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