2016.12.01
旬の「だけダケ料理」
四方竹に人参、干しシイタケの煮物。
このジワ~っとにじみ出るうま味と香りと食感は、
この時期にしか味わうことのできない一品です。
写真の煮物は、お酒とほんの少しのお醤油だけで煮たもの。
農家になって2年目。
自然の中に身を置き季節を全身で受け止めていると、
「旬」を肌で感じることが日常となりました。
「あ~海からの潮風が冷たくなってきたな。そろそろフキの花が咲きはじめて、
畑の人参も甘味を増していくな。海ではフグもそろそろかな」と。
1年中食べることのできないものだからこそ格別に愛おしい。
愛おしいと思うものを大事に大事にいただくことは、
心を深く満たしてくれることなのだと初めて知りました。
旬のお野菜は驚くほど香りが高く味も濃い。
だからそれを消してしまわないよう、味付けはシンプル、
薄味がいいことにも気づきました。
生を切っただけ、塩をふっただけ、かつおぶしとお醤油で和えただけ、
ゆずをしぼっただけ、お味噌をのせただけ、茹でただけ、蒸しただけ。。。。
この「だけダケ料理」が最高のごちそうと感じるのです。
そして旬のものをいただく幸せを都会で暮らす人たちにも届けたい。
「だけダケ料理」のおいしさを知ってもらいたい!!
お野菜を買ってくださったお客様から、
「生でポリポリ食べました」と言われると飛び上がるほど嬉しくなります。
そんなお野菜をたくさんの人にお届けできるよう、明日も精進です!!
北川美帆(きたかわみほ)
高知県 中土佐町
1976年 神奈川県生まれ。15年間、国際線のキャビンアテンダントとして勤務した後、「自然の中で感じる豊かさを自分の豊かさとして生きたい」という思いが生まれる。2年間の研修を経て、2015年、研修時代に知り合った夫とともに高知県で就農。農業のテーマは、子供たちと母親世代の食育。生命力に溢れるお米や野菜を食卓に届けること。また、畑や自然の中で行う様々な体験型イベントも展開していきたいと考えている。