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2016.11.12

やさいの性格と国籍

楽天的で好奇心旺盛、寂しがりやなのに一人旅が好き。
わがままで大ざっぱ、ビビりなくせに大胆で、振り返るより前を見る日本人。
これ私。

そしてお野菜にもそれぞれ性格があるようです。
例えば人参。
ひとりぼっちが嫌で子供の時はみんながいないと大きく育たない。
キャベツは、ひとりでも平気な一匹オオカミタイプ。
お豆さんは、同じ土地では実をならさない遊牧派、などなど。

それはどんなスタイルでどこで子孫を残すかの選択の違いなのでしょうね。

そうそう、今日本で育てられているほとんどのお野菜はもともと外国人。
トマトはペルー人だし、きゅうりはネパール人、ブロッコリーは地中海出身で、
ナスはインド人。生粋の日本人は、ふき、みつば、うど、わさび、あしたば、
セリくらいだそうですよ。

ここで今日の作業のご紹介。


アフガニスタン出身でひとりぼっちが嫌いな人参の間引き。

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今までみんなでワイワイ育ってきたけれど、これからは一人で大丈夫。
一本一本を大きな人参にするために本数をしぼる作業です。

みんな何世紀にも渡ってはるばる海を越えて日本にやってきたのですね。
だから栽培する時はそのお野菜が本来育った環境を想像して、
それに近い状態にしてあげなければいけません。
世界を巡るようでワクワクする~!
だから多品目栽培をする農家の畑はまさにインターナショナル。

乾燥地育ちの○○は土をビニールで覆ったこの畑に、
朝晩は影になる涼しいここには○○を、
雨が大好きな○○はそのまま露地で、
というように場所や管理方法を選択します。

雨ジャンジャン、夏場は蜃気楼まで発生する灼熱のここ中土佐町で
ロシア原産のアスパラガスは難しいでしょうね。

さて、間引き収穫したミニ人参娘もお化粧と身支度を整えて出荷です。

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そして雨が嫌いでわがままな私はティータイム。

2016年の挑戦者のみなさん

challenger

北川美帆

北川美帆(きたかわみほ)
高知県 中土佐町

1976年 神奈川県生まれ。15年間、国際線のキャビンアテンダントとして勤務した後、「自然の中で感じる豊かさを自分の豊かさとして生きたい」という思いが生まれる。2年間の研修を経て、2015年、研修時代に知り合った夫とともに高知県で就農。農業のテーマは、子供たちと母親世代の食育。生命力に溢れるお米や野菜を食卓に届けること。また、畑や自然の中で行う様々な体験型イベントも展開していきたいと考えている。

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