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2016.10.01

やさいの気持ち

今日も分かりませんでした、やさいの気持ち。

オクラの収穫後半戦となってきた、よりこんぼの畑。
オクラは、茎の下の方から上に向かって順々に実をならします。
通常オクラ農家は、次に収穫するオクラの実の一つ下についている葉を残して、
その下の葉は全て切り落とすそうです。無駄な養分を葉にとられないように。

私たちは大型台風の風の影響を最小限にするため、
それまでワサワサと広げていたオクラの葉を切り落とすことに決めました。

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でも、なんだか疑問がわいてくるのです。
元気いっぱい青々と手を広げている葉を切り落とすことに。
やさいにとってそうすることが本当にいいことなのかな。
切ることでたくさんの実がとれたとしても、それは健康な実といえるのかな、、、
オクラの気持ちは?と。

オクラだけではありません。
先日の里芋の草取りの場面でもそうでした。
元気に大きく育っている里芋の株元にはたくさんの雑草が生えていて、
その雑草を刈るか刈らないか。
里芋の気持ちは?

邪魔者とされる雑草だけれど必ずしもそうとは限りません。

朝露や夜露にぬれる雑草による水分の確保、直射日光から株元を保護してくれる、
共生関係にある(お互い補い合って生きている)、害虫を食べる虫(益虫)の住処になる、
などなど。。。

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私たち農家は、日々分からない野菜のきもちと向き合い判断して結果を導き出すことが仕事。
オクラはこうするもの、雑草はとるもの、○○は○○するのが常識、と全てを決めつけないで、
豊かな想像力と観察力でお野菜というパートナーと会話していければと思う毎日です。
さてこれからカブの気持ち、人参の気持ち、生姜の気持ちと向き合ってきまーす!

2016年の挑戦者のみなさん

challenger

北川美帆

北川美帆(きたかわみほ)
高知県 中土佐町

1976年 神奈川県生まれ。15年間、国際線のキャビンアテンダントとして勤務した後、「自然の中で感じる豊かさを自分の豊かさとして生きたい」という思いが生まれる。2年間の研修を経て、2015年、研修時代に知り合った夫とともに高知県で就農。農業のテーマは、子供たちと母親世代の食育。生命力に溢れるお米や野菜を食卓に届けること。また、畑や自然の中で行う様々な体験型イベントも展開していきたいと考えている。

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