2021.06.20
大麦収穫と1年目の営農ビジョン
6月初旬、平年より3週間早く来た梅雨の晴れ間に六条大麦の収穫を行いました。
研修先で作っていた麦茶の美味しさに感動して、絶対に作りたいと思っていた大麦。
師匠が自家採種で継いできた大切な種を分けていただき、就農1年目に合計4反作付けしました。
秋に種を播き、無事に出そろった麦にホッとしたのも束の間、数年に一度の強力寒波による凍霜害を心配し、生育初期の若葉を鳥に食べられては肩を落とし、それでも春になると勢いを増し、ぐんぐん生長する姿に勇気づけられ、一面麦の穂で輝く美しい景色に感極まり、麦の生育に家族で一喜一憂しながら大切に見守ってきました。
(穂揃い期の大麦、この景色に何度も勇気づけられる。)
早い梅雨入りで成熟期に長雨に打たれてしまい、少し品質が心配ではありますが、目標を大きく上回る収量を上げることができ、どんな麦茶になるのかとても楽しみにしています。
(風になびく麦畑。黄金色の景色は壮観。)
ここで1年目の営農ビジョンについて。
農家を志し、研修を始める前の情報収集の際、野菜を少量多品目で栽培して野菜セットを販売するスタイルに興味を持ちました。
実際に研修先も年間50品種ほどの多品目栽培で野菜セットの販売を主力にされている農園でお世話になりました。
2年間の研修で感じたのは、野菜セットを直接ご家庭に届けられる楽しさ、それと同時に年間を通して野菜セットをお届けする難しさでした。
研修も終了が近づき、自分もこのスタイルでやっていけるのか、どういった営農方法が自分に適しているかを考えていた時、SHARE THE LOVE for JAPANの開拓者であり、私の恩師でもある東樋口正邦さんからお誘いいただき、SHARE THE LOVE for JAPANの勉強会に参加させていただきました。
その時アドバイスをいただいたのが、営農品目に穀物を入れると安定するという事。
年間を通して販売でき、いろんな加工品を作れる穀物があるだけで全然違うという事でした。
もちろんどんな営農スタイルも簡単ではないと思いますが、
麦茶用に大麦、味噌用に大豆を作りたいと思っていたこともあり、
初年度はこの穀物2品目をベースにし、野菜の中量中品目(10〜15品目程度)で自分に適した品目、販売方法を見つけたいと考えています。
ビジョンをどのように具現化できるか、今年は農園の方向性を決める上でも大切な1年になると思っています。
(収穫風景。美味しい麦茶ができますように!)
organic farmつちのわ
instagram:@tsuchi_nowa
facebook:@organic farm つちのわ
川口晃平(かわぐちこうへい)
organic farm つちのわ
岡山県 和気町
1987年大阪府生まれ。気候変動への危機感から環境問題に関心を持ち、家庭菜園を始める。土から生まれ、土に還る命の営みや、土壌生態系の美しさに感動し、農業を生業として美しい自然環境を守りたいと考え、就農を決意。研修を経て、2020年9月「organic farm つちのわ」を開業。無農薬・無施肥・自家採種を基本とした自然栽培で、⻨・大豆・露地野菜の栽培を始める。