2021.04.28
Iターン就農 移住地探しのあれこれ
前回のブログでも書きましたが、私は大阪出身、2年間研修を受けたのは和歌山でした。なぜ大阪や和歌山でなく岡山県の和気町で就農したのか、皆さんからよく聞かれます。
地方でのIターン就農を考えている方に少しでも参考になればと思い、私の事例を紹介したいと思います。
非農家出身で、決まった農地はなく、就農地探しは真っ白な状態から始まりました。
良い土地に出会えるか、農地は借りられるか、研修中も期待と不安が交錯していたのを覚えています。
岡山との出会いは大阪で行われた移住相談会。
基本的に関西での就農を考えていたのですが、瀬戸内海気候で温暖な岡山もいいなと興味があったので、ちょうど良い機会だと思い相談会に参加しました。
各ブースで移住して無農薬の有機栽培(自然栽培)で就農したいことを伝えると、実際に無農薬で農業をしている方を紹介できるので是非見学に来てくださいと言ってくれたのが和気町でした。
町の真ん中を流れる吉井川、豊かな広葉樹の山々、美しい自然環境に魅せられるとともに、たくさんの方々とのご縁もあり、すぐに和気町が気に入りました。
それから季節を変えて2回の視察、町での暮らしがイメージできるようになったことでこの地へ移住することを決めました。
ここから具体的に住居と農地探し。いくら土地が気に入っても住む家と農地がなければ始まりません。
昨年はコロナ禍という事もあり現地へ行くのが難しい時期でした。
研修期間も終わりが近づく中、なかなか話を進められず少し焦り始めていた時に役場の方から農地付きの物件があると連絡をいただき、導かれるように移住が決まりました。
移住地を決めるにあたって、作りたい作物に合った土質や気候、販路の事(消費地が近いなどの条件)を考えるのも大切かもしれませんが、私の場合は町内に自然農や自然栽培に取り組む方がいたことへの安心感と、何よりそういった方たちと繋がることができたご縁が移住を決めるきっかけになりました。
和歌山の師匠に種子を分けていただいた六条大麦。新しい土地でも逞しく育ち、美しい穂をつけた。この姿に勇気をもらう。
organic farmつちのわ
instagram:@tsuchi_nowa
facebook:@organic farm つちのわ
川口晃平(かわぐちこうへい)
organic farm つちのわ
岡山県 和気町
1987年大阪府生まれ。気候変動への危機感から環境問題に関心を持ち、家庭菜園を始める。土から生まれ、土に還る命の営みや、土壌生態系の美しさに感動し、農業を生業として美しい自然環境を守りたいと考え、就農を決意。研修を経て、2020年9月「organic farm つちのわ」を開業。無農薬・無施肥・自家採種を基本とした自然栽培で、⻨・大豆・露地野菜の栽培を始める。