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2021.11.12

先輩たちとの会話から農村再生を考える。

畑でも冷たい風が吹くようになり、冬の到来を感じるようになりました。
霜がいつ来るか?その前に秋植えのジャガイモ、サツマイモ、里芋を掘り終えられるか、相変わらず天候と競争の日々です!

農地整備や開墾作業をしているとご近所の先輩たちと会話する場面が増えてきて、最近の会話では集落の歴史を知ることができました。

ここ「富沢」という集落に住んでいた農家さんたちは、何世代にも渡りタバコ、麻、こんにゃく、米をメインに栽培し、冬は林業をして生活が営まれていました。収穫時には子供たちは学校を休んで家の手伝いに入り、収穫が終われば神社に作物を奉納してそのまま収穫祭。
集落中には綺麗な沢水が流れていて、沢辺でセリやクレソンが採れて夏にはホタルが飛び交い、いたるところにドジョウも見られたそうです。

10年ほど前まで流れていた沢水も、災害によって堰(せき)が破壊され、田んぼに水が引けなくなり、それを機に農家さんたちは米づくりもやめてしまい、そこから年々耕作放棄地化していったようです。

農村集落の多くは、農業や林業に都合のよい場所に人びとが自然と集まることで築かれて、そこでの日々の営みが風景となり、美しい農村景観を創り、祭や風習などの文化を生みだしてきたと思います。

農地整備や開墾をしていると、どうもこの地域と向き合う時間が増えます。
これから楽しみながら、どう農村再生していくか、先輩たちの話の中から学び、ヒントをいただいて、引き続き活動していきたいと思います!

ishihara15-1

朝の収穫帰りに見た景色
つい立ち止まってぼ〜っとしてしまいました!

今回のBGMはこちら
FELBM(フェルボム)「Filatelie」


芽吹音農園
instagram:@mebukune_farm

challenger

石原潤樹

石原潤樹(いしはらじゅんき)
芽吹音農園
栃木県 鹿沼市

1992年栃木県生まれ。有機農業界の先駆者である「霜里農場」(埼玉県小川町)の金子美登さんに感銘を受け、研修生として師事。2018年4月、「芽吹音農園」を開く。農薬・化学肥料・除草剤を使用せず、さつまいもを中心に自家採種・固定種の露地野菜を栽培。週末は仲間達とおでん屋を営み、採れたての野菜を提供する。野菜を育てる過程や生活において、仲間、地域、自然とより深く有機的につながることを願い、畑に立つ。

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