2021.08.25
畑の草との付き合い
8月中旬から「梅雨がまた来たのか?」と思うほどの長雨に、野菜の成長と秋冬野菜の準備がなかなか進まず心配になりましたが、残暑の厳しさを味わえるくらい天気も回復して、一安心しています。
8月の主な畑仕事は、夏野菜の収穫と夏草の除草の繰り返しです。毎日畑に通わないと大きくなりすぎたオバケきゅうりや皮が硬くなってしまったキュウリ、筋っぽいオクラが出現してしまいます。夏草も早く取らないと種がこぼれてしまいます。
「収穫の喜び」が「収穫の苦しみ」に変わらないように、午前中の涼しい時間に収穫や草刈りを済ませたいです。とは言っても、実際は昼ぐらいまでかかって、滝のような汗をかきながら収穫する日がほとんど。収穫、調整のスピードを上げていくのも課題の1つです。
夏は、草取り、草の管理がいちばんの重労働だと思っています。この重労働を助けてくれているのはビニールマルチですが、毎年どこまで使うかいまだに悩み迷います。割合はビニールマルチと草マルチを半々で利用しているのですが、少しづつビニールマルチの利用を減らしていきたいと考えています。
草マルチを実践してからは、主に草や微生物を生かした土づくりが行えることで、肥料に頼らなくても野菜がつくれるということを学びました。一般的には敵視されてしまう雑草達ですが、草は畑に還すことで土を豊かにしてくれる大切なお宝!これらの自然の力を利用していくことが畑づくりの醍醐味の一つだと実感しています。
草マルチの畝は作業していて居心地がよく、景観もよくて個人的には好きです。感動する音楽を聴いている時ともどこか感覚が似ています。
ただ草マルチの場合はかなりの手間がかかります。長い間放っておいてしまうと、野菜が草に覆われてしまい成育も悪くなってしまいます。手間をかけられる範囲と時間、余裕を持って接していけるようにマルチの利用方法も考え続けていきたいです。
何より継続して畑づくりを楽しむためにも!
草マルチを利用した島オクラの畝。元肥も追肥もなしで順調に育ってくれています。
取り遅れて大きくなっても柔らかいのが島オクラのありがたいところ!
今回のBGMはこちら♪
Gabriel Kelly「Wheels of Life」
芽吹音農園
instagram:@mebukune_farm
石原潤樹(いしはらじゅんき)
芽吹音農園
栃木県 鹿沼市
1992年栃木県生まれ。有機農業界の先駆者である「霜里農場」(埼玉県小川町)の金子美登さんに感銘を受け、研修生として師事。2018年4月、「芽吹音農園」を開く。農薬・化学肥料・除草剤を使用せず、さつまいもを中心に自家採種・固定種の露地野菜を栽培。週末は仲間達とおでん屋を営み、採れたての野菜を提供する。野菜を育てる過程や生活において、仲間、地域、自然とより深く有機的につながることを願い、畑に立つ。