2021.07.01
今の農業スタイル②〜拠点となる山村「上久我」との出会い〜
梅雨真っ只中。貴重な晴れ間に感謝して作業に集中する日々です。
今回は前回のブログで書かせてもらった西沢町での農業ともう一つ新しく移り住んだ山村・上久我での農業について書いていきたいと思います。
2年ほど、住まいがある鹿沼市内から西沢町へ車で片道20分ほど通い農業をつづけて基盤や人脈もできてきた頃、「もう少し家の近くで、野菜管理ができたら。家から自分の畑を眺められたら」「野菜を貯蔵したり機械や農具を置ける納屋があれば」と強く思いはじめ、農地付きの家(農家として拠点を置きたい場所、家族も納得して暮らしていける場所)を探しはじめました。
拠点探しをはじめるにあたり、自分のやりたい農業、どんな作物をつくって経営をしていくかを改めて考えました。
普通どんな営農計画が頭の中にあるかで、自ずと就農地が決まっていくことが多いと思います。自分の場合は、「自分が有機農業をすることで生活や身の周りの人、地域が少しでも豊かになっていったらいいな」という気持ちが先行していて、それ以外は具体的な営農計画は持ち合わせていませんでした。むしろ農業でバリバリ稼ぐというよりかは、安心して身を置ける場所で自給を基本とした農業をして暮らしたいという理想を描いていて、その上で移住した地域に何らかの貢献をする活動ができてその活動が「仕事」になったらいいなと思っていました。
この思いを落とし込める場所はないか、ご縁で繋がった西沢町での農業も続けながら生活できる地域はないか、周りの農家さんや仲間達や市の職員の方に協力をしてもらいながら1年ほど探していたある時、市の空き家対策課の方から上久我という山村に農地付きの物件があると紹介を受けました。早速家族で見に行ったのですが、家や農村の雰囲気と景色を見てピンと来ました。なかなか決まらずモヤモヤしてた気持ちも晴れ、心のゲート開門!ここに拠点を構えようと決心しました。
1番はフィーリングを重視しましたが、獣達も住む山間部であるためお世辞にも農業をしていく上で良い条件とは言えません。それでも耕作放棄地が広がる農村を見てなぜか「ここなら自分の役割を果たせそう」という可能性と希望を持てたのが決め手だったかもしれません。
拠点も決まって新たな生活がはじまりましたが、まだまだ通い農業は続きます。笑
今後はご縁で繋がった西沢町では、毎日通わなくても管理できる作物をメインに作付けし地域の方と交流を続けていこうと思います。
上久我では、開墾をメインに週1.2回コツコツ手を加えて畑にしていきたいのと同時に、家のまわりの農場づくりもしていきたいです。やりたいこと山積みだ…笑
何よりも農村暮らしをおもいきり楽しみたいと思います。
同期の挑戦者川口さんも掲げている農村の再生。農村復活のためのいろいろなかたちを学び共有していけたらと思います!
家の近くにある熊野神社に立ってた看板。農村復活祭を夢見て願掛け(合掌)♪
今回のBGMはこちら。
がっつり作業した帰り道もこれ聞けば疲れが抜けていきます♪
Hailu Mergia「Yefikir Engurguro」
芽吹音農園
instagram:@mebukune_farm
石原潤樹(いしはらじゅんき)
芽吹音農園
栃木県 鹿沼市
1992年栃木県生まれ。有機農業界の先駆者である「霜里農場」(埼玉県小川町)の金子美登さんに感銘を受け、研修生として師事。2018年4月、「芽吹音農園」を開く。農薬・化学肥料・除草剤を使用せず、さつまいもを中心に自家採種・固定種の露地野菜を栽培。週末は仲間達とおでん屋を営み、採れたての野菜を提供する。野菜を育てる過程や生活において、仲間、地域、自然とより深く有機的につながることを願い、畑に立つ。