SHARE THE LOVE

2015.12.21

Share the love…手間と心のお裾分け

季節はすっかり冬に移りました。
畑の朝は、霜が降り、白い静かな時間が流れるようになりました。

「Share the Love」…
「地球で、ともに生きる」ために、私たちに何ができるのか…
豊かな大地を次世代へと引き継いでいくこと…

今年参加したプロジェクト SHARE THE LOVE for JAPAN のHP
のなかでこんな風に書かれています。

このブログも今回が最終回。
今年心に残った会話を紹介して終わりにしたいと思います。

今年の6月、私は 北タイへ行きました。
山岳民族の方たちが有機で栽培するコーヒー畑で作業をしながら、ある娘と話をしました。
その娘は、大学のスピーチコンテストで優勝し、日本の上智大学に1年間留学できるチケットを手に入れた子でした。

その彼女が、日本での生活を振り返り、
「日本はやることがあまりありませんでした。」と言いました。
私は、よく意味が分からず次の言葉を待っていました。

「カラオケにも行ったし、ゲームをしにも行きました。
友達とも遊びました。でも、あまりやることがありませんでした。
ここでは、料理をし、畑の仕事をし、兄弟たちの世話をします。
動物たちに餌をやり、お茶を乾かし、服に刺繍を施します。山では暇がありません。」

…私はちょっと言葉に詰まってしまいました。
大事なことは、とってもシンプルなんですね。

慌ただしい毎日の中で、知らず知らずのうちにおざなりにして過ごしてしまっていることですが、

丁寧に暮らしていくこと。
丁寧に人と向き合い、心が繋がっていくこと。
少しだけ、自分の手間や心のお裾分けをすること。

それこそが、私の中の「Share the love」の初めの一歩だと改めて感じています。
私にとって、育てた野菜をお届けすることは、自分の手間と心のお裾分けをする1つの形なんですね。

この1年、ブログを書くことで、どれだけ自分自身を振り返ることが出来たか分かりません。お蔭でもう少し勉強してみたい気持ちになりました。
来年は、また新たな挑戦をすることに決めました。そのチャレンジも通して、
人と農、暮らしと農、地域と農のこれからについて学び、農を通して
「豊かな大地を次世代に引き継いでいくこと」に少しでも何かができればと思っています。

image1

(北タイの山の風景)

最後に、一緒に頑張ってきた挑戦者の皆さん、心が震えるようなアドヴァイスをくださった先駆者の方々、写真家の公文さん、編集部の宮本さん、椎名さん、そしてプロジェクトを支えて下さった清水さん、小野さん、冨田さんほか多くの方々に感謝して…

これにて、ブログはおしまいです。
「Share the love」 …素敵な言葉です。大好きになりました。

では、みなさん。
またいつかどこかで!

その他の挑戦者

  • 大野收一郎
  • 佐藤友明
  • 千葉治
  • 宮﨑康介
  • STL編集部

challenger

今村直美・細渕有里

様々な人とつながる畑に
今村直美・細渕有里(いまむらなおみ・ほそぶちゆうり)
千葉県 我孫子市

まわりのみんながつながり、支えあっていく畑作りを目指す。6年前に2人で就農。今村さんは1970年生まれ千葉県出身、細渕さんは1986年生まれ埼玉県出身。

写真家の眼 今村直美・細渕有里

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