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2015.06.12

選択肢がないということ…

imamurahosobuchi_hatake

梅雨と言えば…ナメクジ!
即答で相棒の細渕さんから出てきた言葉です。
ナメクジはその名の通り、野菜たちの上を舐めるように這いながら食べて行くので、
食害をもたらす害虫です。

が…娘が小さかった頃、キャベツについてきたナメクジを飼わされることになって、
半年ほどお世話をしたことがありました。よく見ていると眠るし、
声をかけるとちゃんと起き出して、挨拶でもするように触角を伸ばしていました。
案外、かわいらしいものだと思いました。

imamurahosobuchi_namuguji

畑を始めてから、よく言われることに…
「無農薬でやっているんですか?! 大変ですね!!!」という言葉があります。

その時、いつも思うのです。
「私たちには薬をかけて虫を殺したり、病気を抑えるという発想がないのです。
つまり選択肢がないのです。選択肢がないので、思い悩むことがない分、楽なんですよ。」

もし薬を使う栽培をしていたら、いつのタイミングで撒いてやろうとか、
どの薬が一番効くのだろうとか、そういったことを考える手間がかかるでしょう。
もちろんお金もかかります。そして何より、畑にいる時の居心地が変わるかもしれません。なんだか虫が少ない畑なんて、ちょっとつまらないのです。

私たちの名前は「風の色」。畑から吹く心地いい風を、
野菜を届けることを通して皆さんに感じてもらいたいと思っています。
そのための努力は惜しみません。
「畑をどう伝えるか、どう皆さんと価値観を共有するのか」ということを考えた時に、
どうやって虫に食べられていないきれいな野菜を作ったかってことよりも、
自然の中ですからナメクジも虫もそりゃいるよねという畑の風景や環境を伝える方が、
私たちにとっては自然なんです。

imamurahosobuchi_hachi

その他の挑戦者

  • 大野收一郎
  • 佐藤友明
  • 千葉治
  • 宮﨑康介
  • STL編集部

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今村直美・細渕有里

様々な人とつながる畑に
今村直美・細渕有里(いまむらなおみ・ほそぶちゆうり)
千葉県 我孫子市

まわりのみんながつながり、支えあっていく畑作りを目指す。6年前に2人で就農。今村さんは1970年生まれ千葉県出身、細渕さんは1986年生まれ埼玉県出身。

写真家の眼 今村直美・細渕有里

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