2018.05.03
移住の地 財田 「たからだ」のこと
三年前に香川県三豊市財田町(さいたちょう)に移住した私。
いわゆるIターンとしてやってきて、しかも農業をやりたいと言う私は、
地元の人からすると理解しがたい存在であったと思います(笑)
すぐに、それまで住んでいた大阪に逃げ帰ってしまうんじゃないかと思われてたはず?(笑)
私の中で「移住」は、やりたい農業をする為には至極当然のことで、
一大決心をしたわけでもなく、何の気負いもなくただただ流れの中の一つに過ぎませんでした。
受け入れてくださる研修先があるからここに来た、というのが最初の移住の理由ですが、
それまでに何度か訪れたこの町は、何か懐かしい不思議な感覚を覚える場所でした。
移住して来てからも、ますますこの町が大好きになってる私です♪
この町の良いところを挙げるとすれば、
まず讃岐のお山の何でも包んでくれるような優しい姿、
都会で見られないたくさんの鳥達、四季折々に変わる畑や山の表情です。
これは私にとって懐かしさを感じる宝物。
そして何よりも人。
本当に優しい!温かい!です。
移住者を温かく受け入れてくださり、見守ってくださる地元の方々。
他所から来た人が孤独感を感じない町です。
来たい、住みたいと思う交流を作ってくださる町の人たちはまさに人財、宝物だと思います。
今は自分の経験から、移住を検討している人には、
何度も通い、先に知り合いを作った方が良いとアドバイスしています。
そうすることで、移住後に全く見ず知らずの土地に来たという不安感は無くなります。
そして、地元の方々ととにかく仲良くなること。
一生懸命な姿を見せたり、想いを伝えることで農地も借りやすくなるし、
農機具を譲り受けたり出来る可能性もあります。
(隣町との境にある宝山湖にて、地元の方々や移住者仲間と一緒に彼岸花のお花見)
ちなみに、ここ財田の命名の由来は、
1200年前の大飢饉の時でもこの地には稲が育っていたので、時の天皇の嵯峨天皇が、
「素晴らしい土地だ、これこそ”たからの里”だ」と言われ、そこから命名されたそうです。
現在は「さいた」と読みますが、もともとは「たからだ」と呼ばれたそうです。
人も地もまさに宝の「財田町」。
この土地で農に携われることに感謝!
(財田を知る前に私が描いた絵ですが、後からここの景色に似ている事に気付きました)
橋本純子(はしもとじゅんこ)
香川県 三豊市
1966年大阪府生まれ。会社員時代、仕事に役立てるため農業の学校に通ったことをきっかけに、就農を志す。研修先の香川県で、マンゴーを中心とした果樹園を経営する安藤数義さんと出会い、後継者候補として2016年に「株式会社アンファーム」に入社した。