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2019.05.31

植物の成長について③

こんにちは。
はせがわ農園の長谷川翔太です。

今回の内容は前回の続きで、光合成について書こうと思います。

光合成は、葉っぱが太陽の光を受けて、自らの成長に必要な炭水化物などの栄養分を作る働きです。その光合成で作られる炭水化物は、植物の成長に必要なたんぱく質の合成には不可欠です。

根、茎、葉を大きくする「栄養成長」の時は、炭水化物は、水から供給する窒素と結合させてたんぱく質を合成させるために必要なのですが、
メロンが着果して「生殖成長」に切り替わった時は、メロンを大きくするためと糖度を上げるためにも必要なものになります。

この「生殖成長」からの管理がとても難しく、僕もまだ技術が確立できていませんが、メロンを大きくする時は、光合成が終わる夕方頃に水をやり、地温を下げるようにしています。
こうする事で根の成長が停滞するので、茎と葉の成長に養分があまりいかず、メロンの肥大につながると考えています。

そして、着果して約1ヶ月を過ぎるとメロンの肥大が止まり、ネットが出てきます。
この頃になると、葉がしおれない程度に水を徹底的に切って、炭水化物をメロンに出来るだけ送り糖度を上げます。この期間が約3週間前後です。
その結果、去年は大きいもので重さ1.4kg、最高糖度は13.8度のメロンが出来ました。
ただ、雑草の管理が出来ず、湿気で葉が枯れたものも多々あり、糖度はかなりばらつきがありました。

今年は、あらかじめマルチを通路に敷き詰めて風通しを確保しており、メロンが好む乾燥状態を作れていると思います。そのため、去年よりも糖度が上がる予定です。
5月上旬から着果し始め、6月下旬から徐々にメロンが収穫出来る予定です。

これからも随時、生育の状況をこのブログにアップしていきます。

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(芽かきと摘果作業)

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(現在のメロンの様子)

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長谷川翔太

長谷川翔太(はせがわしょうた)
はせがわ農園
静岡県 富士宮市

1984年北海道生まれ。無農薬・無施肥リンゴで有名な木村秋則さんの自然栽培に感銘を受け、Hokkaido木村秋則自然栽培農学校で学ぶ。2017年6月、有機農業が盛んな富士宮市で「はせがわ農園」を開く。多品目の野菜に加え、成功例の少ないメロンの自然栽培に挑戦。農法確立はもちろん、味の追求にも力を尽くす。

写真家の眼 長谷川 翔太

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