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2016.07.03

東京に大きなジャガイモ畑!そして収穫。

6月は、就農してから一番大きなイベントがあります。
それは、圃場1枚まるまる使って育てたジャガイモの収穫です。
今回は、地元の信用金庫さんとタイアップさせていただき、
偶数月にくる年金感謝の粗品として、
僕のジャガイモを納品させてもらうことになりました。

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今までは、収穫した野菜を青果店やスーパーに委託販売として出荷していましたが、
今回は完全契約栽培のため、栽培に失敗が許されないというかなりハードルの高い取組みです。

品種は「キタアカリ」。粉質でジャガバターにぴったり。
3月に種イモを100キロ購入し、うまく栽培出来て20倍になるので2000キロを見込めます。
ただし、実際はそんな簡単なものではなかったのです…。

初めての圃場で栽培管理をしましたが、そこは粘土質の土壌。
高い保水性と赤土のおかげでミネラルは補給できますが、
土寄せ作業がなかなかうまくいかず、2回おこないましたが、
せっかくの芋が緑化したのです。
そう、緑化はソラニンという有毒物質で、正規品としては出せないのです。

収穫時期も、梅雨の季節ということもあり、
晴れの日を狙って1反まるまる、1日半で手掘り。
掘り出す感動は最初の1列までで、緑化していくジャガイモを見るたびに
悲しくなってきます。

なんとか仲間の力をお借りすることができ、堀り終えました。

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そして乾燥させた後、袋詰めに入ります。
ノルマは1200袋! これが大変でした。

鮮度保持のため出荷する前日に袋詰めします。
夜通し作業で、手の感覚が麻痺していましたが、ここでも仲間の力をお借りしてなんとか終了!
本当に手伝ってくれた方々には感謝感謝です…。

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こうして、無事に、お客様の手元に届いたのですが、
やはり一人でできる作業には限界があると気付きました。
「まだ若いから全て出来るのだ!」と思っていた自分を改めようと思います。

「みんなの力で作ったジャガイモを地元の方々に召し上がっていただく」
これが、達成できたことはとても有意義であり、
地域を活気づけるには必要なことと実感しています。
作業自体はとても大変なことばかりで失敗もしましたが、次につなげていきたいと思っています。
こういう経験が「東京」という地でできる良さももっと広めていきたいですね。

2016年の挑戦者のみなさん

challenger

繁昌知洋

繁昌知洋(はんじょうともひろ)
東京都 青梅市

1990年 東京都生まれ。大学在学中に海洋生命科学部で、河川の生態学を専攻し、川と海と農村をつなげる持続可能な社会作りを意識し、一番身近に感じた農業を志す。東京出身ということもあり、2016年2月より東京・青梅市にて就農。野菜ソムリエの資格を活かし、知られざる江戸東京野菜や珍しい品種の野菜栽培にも意欲を燃やす。同時に、研修時代の仲間とともに地元でのマルシェ開催や青梅野菜のブランド化も構想している。

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