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2016.11.11

救世主になるか?

突然ですが、今回はトイレのお話です。
普段、誰でも必ず毎日使っているトイレ。
生きている限り毎日必ず食べるし、食べたものは体の中で消化され、
うんちやおしっことなって体の外に出てきます。

日本ではもはや当たり前の水洗トイレ。
ボタンを押せば水が流れ、排泄物は一瞬にして目の前から消えていきます。
都会ではこの排泄物は水と一緒に下水道を通り、大きな浄化槽である合併浄化槽へ向かいます。
田舎では各家庭に浄化槽がついている場合が多いです。
いずれにしろ、浄化槽という槽の中でうんちやおしっこは処理され、川や海に流されます。
しかし、この浄化槽というのは決して排泄物を浄化している訳ではなく、
単に塩素で菌を死滅させ、環境に放出している場合がほとんどです。
しかも、うんちやおしっこには栄養素がたくさん含まれており、
これはとても貴重な肥料になります。

昔は肥溜めに溜められたうんちやおしっこ。
これは長い年月をかけて自然に分解された後、田んぼや畑に戻されていました。
地域によっては金肥として売買されていたほどです。
しかし、今ではそのほとんどがただ単に捨てられています。
こんなもったいないことはない!

ということで、我が家には次世代型トイレ、「あうんユニット」を導入することにしました。
このトイレは、複合発酵微生物群という特別に培養された菌類を使い、
排泄物を完全に分解し、液体肥料に変換する装置です。
この微生物は非常に優れており、全ての物質を原子レベルまで分解してしまいます。
その為、浄化槽で発生する汚泥(腐敗した後に残る残渣物)が全く発生せず、
微生物が排泄物を分解するために作った酵素たっぷりの、しかも排泄元の主人の
生命情報(身体の栄養状態など)を含んだ高エナジー水が誕生するのです!
これを畑にまくとそこに元々いる菌類が活性化され、よい土を作ってくれるようです。

我が家もこのあうんを導入したばかりなので、これからその効果を実験してみようと思います。
暮らしから始まるプラスの環境連鎖。もうよそではうんちできません!
また様子を報告できればと思いますので、乞うご期待下さい。

amano15-1

便槽を埋め込む穴を掘ります。

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便槽を埋め込み、トイレと直結。

2016年の挑戦者のみなさん

challenger

天野圭介

天野圭介(あまのけいすけ)
静岡県 浜松市

1985年神奈川県生まれ。2歳の時に父が脱サラし、静岡県の山奥でペンション経営を開始。そこでの自然と一体となった暮らしを原点に、アフリカ諸国を旅した後、オーストラリアでパーマカルチャーを学ぶ。帰国後、2014年、郷里に近い浜松市にて就農、農園『ONE TREE』を始める。米や大豆をメインに栽培。2015年には、世代を超えた有機農家の連携を図るために「ラブファーマーズカンファレンス」も開催した。

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