2016.05.11
晴耕雨染。
晴耕雨読。読んで字のごとく、天気のいい日は畑で農作業。
雨の日はお家で読書。理想的なライフスタイル。
そんな生活をおくってみたいのですが、今の状況ではそういうわけにはいかず。。。
雨の日は雨の日でやらなければならないことがてんこ盛りです。
種まき、鉢あげ(鉢に植え替えすること。)、
ハウスの除草・施肥(せひ)・耕耘(こううん)などなど。
(トマト、なす、ピーマン、藍などの苗で、にぎやかな育苗ハウス)
特に苗管理は、暖かくなって生長が早いので、急かされてます…。
そして雨の日にはもう一つの仕事、「藍染」。
藍染は、染めるものを藍の液に浸して色素を吸着させ、その後、
藍の液から取り出して空気に触れさせる(酸化させる)ことによって藍色に発色させます。
これを繰り返すことによって目標の色に染めていきます。
藍染の色は、色の濃度によって段階的に色名がつけられています。
薄いものから甕覗(かめのぞき)、浅葱色(あさぎいろ)にはじまり、
縹色(はなだいろ)、紺(こん)、
そして最も濃い色に褐色(かちいろ)、留紺(とめこん)などがあります。
日本の伝統色はそれぞれの色名に意味があって面白いのですが、例えば褐色。
その昔、武士が縁起を担いで武具を褐色(勝ち色)に染めたり、祝賀の際に用いたそうです。
(只今制作中の藍染作品。きれいに染まってくれますように。)
今回はその褐色に染め上げたいので、
“染めて取り出して酸化”を15回ほど繰り返しました。
結果どうなったかは・・・待て次号!
阿部正臣(あべまさおみ)
徳島県 上勝町
1975年 徳島県生まれ。藍染を始めるために徳島県上勝町に移住。藍染業の傍ら育てた野菜が、農業関連のコンテストで食味、栄養価が評価され表彰される。それから、有機農業の研修を経て、2014年に就農。味わいだけでなく、健康に寄与するような機能性に富んだ野菜の栽培を心がけている。同時に、藍染ももう一つの生業として継続。阿波踊りや空手など、古くから親しまれてきた伝統文化の継承にも意欲を燃やす。