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2016.10.14

手を染める

僕の好きな花の一つである藍の花が咲きました。
我が農園「テンネンアマル」では、藍の品種を2種類作っています。
白花小上粉(しろばなこじょうこ)という品種は白い花、
赤茎大千本(あかくきだいせんぼん)という品種はピンク色の花が咲きます。
この藍の花を見ると「秋だなあ」としみじみ思います。
今まさに満開(現在10月3日)ですが、しばらくすると花が終わって、
11月の霜が降りる前に種を採ります。

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(白花小上粉の花)

ところで、ここ上勝町旭地区の9月の天候はほとんど雨でした。
例年にない雨続きで畑作業ができない…
「こういうときは染メ!」ということで仕事を藍染モードに。

染め上がりを待っていただいているアマルT(テンネンアマル オリジナル
オーガニックコットンTシャツ)、ストールなどを染めました。
(仕事が遅くてすみません。藍染の仕事はこんな感じでやっているもので…)

藍の調子も良く、綺麗に染め上がったのですが、それとともに手も染まります。

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(手袋をして作業するよりも素手のほうが作業性がいいので、手が染まってもいい時は素手で作業します。素手のほうが藍の調子もよくわかりますしね。)

この染まった手、僕は結構好きなのですが、
日常生活において少々デメリットがあります。

デメリットその①、
色が移るので、モノ(特に色の白いもの)に触れられなくなります。

デメリットその②、
皮膚の部分は2、3日で色が落ちるのですが、爪の部分はしばらく残るので、
「男なのにマニキュア!?」という目で見られます(女性は大丈夫です)。

藍染自体は徳島の伝統文化なので知られているのですが、
手が染まるということはあまり知られていなくて、
染まっている手を見て結構ビックリされます。

皆さんも、もし藍染体験されることがあれば、是非素手で。おススメです。

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(染め上げたストールです。素材はオーガニックコットンガーゼ。)

2016年の挑戦者のみなさん

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阿部正臣

阿部正臣(あべまさおみ)
徳島県 上勝町

1975年 徳島県生まれ。藍染を始めるために徳島県上勝町に移住。藍染業の傍ら育てた野菜が、農業関連のコンテストで食味、栄養価が評価され表彰される。それから、有機農業の研修を経て、2014年に就農。味わいだけでなく、健康に寄与するような機能性に富んだ野菜の栽培を心がけている。同時に、藍染ももう一つの生業として継続。阿波踊りや空手など、古くから親しまれてきた伝統文化の継承にも意欲を燃やす。

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