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2017.06.22

五島列島のこの場所から伝えたい 未来に繋げる農と暮らしのかたち | 坂本 勝

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野菜が思うように育たない。農家として、こんなに悔しいことはありません。でも、これが、福江島に移住して4年目になる、私の現実です。
移住する前は、群馬県で20年間農業をやっていました。農薬や化学肥料も使わずに、土の力で野菜を育ててきました。ところが、群馬と福江では気候も違いますが、何より肝心の土が違った。

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今の私の畑はもともと田んぼだったところです。だから、粘土質で水はけが悪く、レタスなんかの葉物が育たない。緑肥や竹などの畑の周りにある自然資源を使って、3年間、毎日、畑で土と格闘してきました。せっかく種を蒔いても、途中でダメになってしまう作物を見るたびに、不安、焦り、苛立ちが募りました。農家としてこんな情けないことはありませんでした。だけど、群馬県の農家仲間たちと別れるとき、福江島に骨をうずめる覚悟でやってきました。たった、3年うまくいかないだけで、ギブアップするつもりなんてありません。そもそも、畑の土だってやっと育ち始めたばかりです。

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そこで、本当は自分の農作物がしっかり育つようになってから始めようと思っていた、お店を先にオープンさせることにしました。去年から、牛小屋だった空き家を借りて、解体現場で出た材をもらってきては、カウンターにしたり、壁にしたり、出来ることは自分たちの手でコツコツ作って来ました。名前は「ねこたまshop」。群馬で農家仲間とやっていた時の名前をそのままつけました。

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どうして、お店を作りたかったかというと、ここから発信したいことがあるんです。それは、有機農業。まだ、大した作物も育てられない私が言うのもおこがましいですが、このお店から有機農業を広めていきたいんです。有機農業を始めようとする人たちにも集まってもらいたい。ゆくゆくは、私が暮らしている奥浦という地域を有機の里のような地域にしたいと思っているんです。そのための、ベース(=基地)にしていきたい。

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そして、いろいろな人たちがこのお店で出会い、交流が生まれることで人と人の化学反応を起こしたいんです。そうすれば地域の活性化にもつながります。それが、私が出来るこの土地への恩返しでもあると思います。そのためにも、農家としての自分がしっかり確立しないといけない。今年から、移住して初めて出会ったジャンボ・ニンニクの無農薬での栽培を始めました。この畑に、このお店に、今の私の暮らしのすべてが詰まっています。何度失敗しても、もう一回。ここから始めます。

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[プロフィール]
坂本勝(さかもとまさる)
1964年、大阪府生まれ、大学卒業後、1年間のサラリーマン生活を経て農業の道へ。群馬県で約20年間農家として暮らし、2012年に家族とともに福江島に移住する。

***
坂本さんとSHARE THE LOVE for Japan
・2011年に被災地有機農家として支援開始
・2015年にステップアップ支援農家として、より積極的な交流・支援を開始
・2016年より開拓者として、キックオフミーティングでの意見交換や土壌調査、
 販路サポートなどを通じ、参加農家の中核を担う。「販路の開拓に助けられました。」(坂本さん)

詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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SHOP INFO

「ねこたまShop&Café」
住所:長崎県五島奥町1560
電話:0959-73-0730
営業:10:30~17:30
定休日:水、木、金
URL:https://www.nekotamashop.com/

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