SHARE THE LOVE

2016.11.28

〈特別企画〉 熊本 耕す人びと ~地震を乗り越え立ち上がる “大地にやさしい”熊本の農家達~

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私たち『SHARE THE LOVE for JAPAN』は、2011年に起きた東日本大震災と福島原子力発電所の事故で被害に遭われた有機農家さんたちを支援する目的から立ち上げたプロジェクトです。放射能の影響などから移住を余儀なくされた農家さんへの支援活動などを行ってきました。

 そして、今年の4月に起きた熊本地震においても、微力ながら何かできることはないかと考えてきました。支援金のような形でのサポートも検討していたのですが、南阿蘇村に暮らす農家さんの「今の熊本の農家を見て欲しい」というひと言に心を動かされました。


 まるで引き裂かれたように割れた大地、崩れた山、大量の土砂で埋もれた道路。地震から半年が経った今も、被害からの復旧の目処は立っていない状態です。また、被害は、そういった外的なものだけではありません。人々の心にも計り知れない傷を残しました。家族や友人などかけがえのない人を失った方、思い出の詰まった自宅が崩壊してしまった方。容易には立ち上がる気力すら湧かないであろう日々の中で、「今の農家を見て欲しい」という言葉を聞いた時、私たちは、そこに込められた希望を見ました。同時に、こんな状況においてさえ立ち上がり、前へ進もうとする不屈の精神に強い共感と感動を覚えました。

 そこで今回は、全国でも群を抜いて有機農業に取り組む農家さんが多い熊本の中でも、特に有機生産者が多い山都町と南阿蘇村、そして地震による被害が最も大きかった地区の一つである益城町を訪ね、5組の農家さんたちと出会うことが出来ました。
 みなさん地震による被害に遭われていましたが、それでも、畑や田んぼで懸命に汗を流していました。そんな彼らの姿を、彼ら自身の今を、彼ら自身の言葉で伝えたいと思います。
 
この雑誌を手にとって、今、読んで下さっているあなたに、熊本の農家さんの言葉と思いが届くことを願っています。

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〈 contents 〉
1.「畑からの手紙」 椛嶌剛士
1番好きなのは6月の上旬頃。田植えが終わった時期の景色。
特に雨が上がった後のものすごく澄んだ空気の中、西日が差す田んぼは本当に美しい。

2.「ゆっくり味噌」 影沢裕之
水の豊かさは本当に感じます。美味しい湧き水もあるし、味噌つくりにも水は大事です。
麹屋さんも「水がいいから美味しい麹が出来るんだよ」っておっしゃってました。

3.「三代目 さつま(の)いも職人」 西田喜一
子供の頃からずっと、畑で阿蘇山を見ながら育ってきました。
一版好きな景色です。
トラクターに乗って山を眺めていると、今でも幸せな気持ちになります。

4.「わさもんの先手必勝」 村山信一
ウチは標高480メートル。冬になると30センチくらい雪が積もるなんてザラ。
ただ、こうした寒暖差がある土地だから、野菜も米も甘みが出て美味しくなる。

5.「新しい世代のために」 中村司郎
私は大根やニンジン、ジャガイモや里芋なんかの根物を中心に、米も育てていました。
秋がとにかく忙しくてね。だから、今でも秋になると気合が入るんだ。

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「熊本は水に恵まれている」と、今回登場された農家さんも口をそろえるように、南阿蘇村や山都町には美しい清流や自噴する湧き水が豊富。写真は、山都町の円形分水。流れ込む河川の水を水田の面積ごとに分配している。

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山都町に広がる棚田。機械も入れづらく、農業に厳しそうな環境に思えるが、こうした高低差があり、区画が小さく区切られていることで、病気や虫が発生しても平地の田んぼのように一気に広まらないという利点がある。

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